戻ってきた“ノーベル賞に最も近い日本人” がん医学権威「世界のナカムラ」が祖国に絶望したワケ

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「ノーベル賞に最も近い異端児」が切り拓く「がんゲノム医療」――窪田順生(上)

 かつて祖国に絶望した男が再び戻ってくる――。「ノーベル賞に最も近い日本人」と称されたがん医学の権威が今夏、国内に復帰。彼が日本に舞い戻り目指すのは、「リキッドバイオプシー」と「ネオアンチゲン」というがん医療の普及だ。最新技術の現状を紹介する。

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 この夏、日本の「がん医療」の行く末に大きな影響をあたえる男が、アメリカから6年ぶりに戻ってくる。ゲノム(全遺伝情報)を解析し、がんの治療に活かす研究の世界的権威として知られるその男の名は、中村祐輔(65)――。...

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