どうなる「スーパー玉出」の身売り騒動 “ブランド”は当面維持も…

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 絹こしとうふ1円にうどん1玉1円。上豚スペアリブ1グラム1円もあれば裁縫セット1円も。

 1円の文字が所狭しと並ぶのは大阪・西成名物の“泥棒市”……ではなく同所に本社を置く「スーパー玉出(たまで)」の店内である。

“派手”で“おトク”が大好きな大阪人でなくとも、黄と赤の看板にケバケバしい電飾がほどこされたスーパーといえば、見覚えのある人も多いのではないか。

 そんな「スーパー玉出」がこの7月上旬にも身売りされることと相成った。

 経済誌記者によれば、

「年中無休、24時間営業で“日本一の安売り王”を謳ってきた玉出も、最近は格安の食品スーパーが乱立し、売上は減少傾向にありました。それでも売上高は400億円ほどあり、利益も出ていたのですが……」

 気になる身売り先はというと、

「鶏卵で有名なイセ食品の会長らが大阪に設立したフライフィッシュという会社です。この18日に行われた取引先向け説明会で玉出の社長は涙も見せていたそうですから売却には不本意な点もあったのでしょう。今後は好調な不動産事業に注力していくとみられます」

 ちなみにイセ食品は埼玉県に本社を置く会社。にっくき関東人に“派手”な看板と“おトク”なセールを無くされでもしたら西成で暴動も、なんて無用な心配までしてしまうのだが、フライ社の関係者によれば、

「“ブランド”は当面は維持する予定です。ただ、うちが買収するかしないかにかかわらず、競争の激しい業界ですから今後のことは……」

“ツッコミ”くらいで済めばよいのだが……。

週刊新潮 2018年6月28日号掲載

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