マネーは人々の目を欺くことはできるが、問題を解決する力は持たない

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 これまでの回で、マネーの歴史を第2次世界大戦まで辿ってきた。

 戦後の世界では、ブレトンウッズ体制が確立された。これは、ドルを基軸通貨とし、それに対して各国通貨が固定為替レートでリンクする制度だったが、1971年のニクソンショックをへて、変動為替制に移行した。

 この制度におけるマネーは不換紙幣であり、その気になればいくらでも増発できる。

 しかし、日本は高度成長期であり、マネーの力に頼らなかった。頼る必要がなかったのだ。この期間の経済成長は、リアルな要因が主導した。...

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