小池百合子都知事、学歴詐称騒動で危うい「五輪知事」の椅子

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首席のはずが「追試を経て」

 過去に都知事の学歴詐称についてリポートしてきた、国際ジャーナリストの山田敏弘氏はこんな話をする。

「カイロ大の教授(アーデル・アミン・サーレ)に会って話をした際に、彼は書類を見ながら、“間違いなく卒業している”と言うんです。学校の外でプライベートっぽい感じで聞いてみてもやはり答えは変わらない。ただ、何か含みがあるような感じで。小池さんは当時の情報相とも繋がりがあったので、その縁で卒業証明書を作ったのではと聞いたら、あくまで一般論としてですが、“昔は今以上にそういうこともできた時代だったので、何か変なことがあってもおかしくはない”。そんなふうに話していたのが印象的でした」

 小池都知事に聞くと、代理人を通じ、

「76年にカイロ大学文学部社会学科を卒業し、同大学発行の卒業証書、卒業証明書を所持しています」

 と回答した。そして、

「小池都知事が追試を経て76年10月に卒業したことは卒業証明書が示す通り、事実です」

 ともおっしゃる。

 あれ?

 小池氏の82年発売の自著『振り袖、ピラミッドを登る』の著者紹介には、「女性では初めて、しかも首席で卒業」とある。この事実と追試を受けたという今回の説明に、どう整合性をつけたらいいのだろうか。

じっくり読み込んで

 他方、永田町関係者に、今回の石井氏の記事について聞くと、

「自民党にいる『批判の急先鋒都議』らはその中身をじっくり読み込んでいるようです。都議会が12日から始まりましたから、そこで彼らが斬りこむかどうか……。東京五輪を都知事で迎えるのが小池さんの悲願ですが、それをぶち壊すひとつのチャンスと見ているようです」

 最後に、父親がカイロ大工学部の卒業生であるタレントのフィフィによれば、

「16年の都知事選の時、小池さんの学歴詐称疑惑についてツイッターで呟いたところ、炎上してしまったことがありました」

 そう振り返って、

「“フィフィは学歴なんて小さい問題にこだわってちっちゃいね”とか言われたんです。でも、仮に学歴詐称があったとして、そんな人物が将来、総理大臣になってしまったらどうでしょうか。また、遠いエジプトのことだから問題にはならないだろうと考えて詐称をしているとしたら、それはたださなくてはならない。文藝春秋の記事で元同居人が取材に応じ、学歴詐称を証言しているのだから、小池さんはもう一度、説明した方が良いと思います」

週刊新潮 2018年6月21日号掲載

特集「五輪が危うい『小池百合子都知事』の『学歴詐称』騒動」より

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