「大谷翔平」右ひじにメスの可能性 蒸し返される“二刀流批判”

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 陰惨な事件に、世の中を舐めた酷い対応――。そんなものに囲まれたわれら日本人の心の糧だった、と言っても、あながち大袈裟ではあるまい。そんな大谷翔平クン(23)が、なんと故障者リスト(DL)に入ってしまった。われらが希望は潰えるのか……。

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 MLBに衝撃デビューし、その成績で、投球のスピードで、ホームランの豪快さで、日米にあまねく衝撃を与えてきた大谷選手だけに、日本時間の9日に伝えられた故障のニュースは、それ以上の衝撃となった。

 しかも、その内容は右肘内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)損傷。その翌日、ヤンキースのマー君こと田中将大投手(29)もDL入りしたが、彼の両太もも裏の軽い挫傷とは、わけが違うという。

「肘の側副靭帯の部分断裂ですから、非常にまずいケガですよね」

 と、大リーグ研究家の友成那智氏は顔をしかめる。

「PRP(多血小板血漿)療法を3週間ほど続けてから、判断しようとのことですが、治ってもしばらくは本調子になりません。今シーズンは投手としては無理だと思います。田中将大も1年目の7月、同じ肘の側副靭帯の部分断裂で、PRP療法に頼りました。彼の場合、それが効きましたが、9月中旬に復帰しても球速は戻らず、別人のように打たれてしまいました」

 では、どうすべきか。

「このケースでは、50%がトミー・ジョン手術を受けることになります。そうなれば復帰は早くて12カ月後。遅いと16カ月後。100%戻るのは、2年後だといわれます」

 いやはや、期待が膨らんだ直後であるだけに、ショッキングである。ただ、

「いまはこの手術で、太もものような強い腱をもってこられるようになったので、一度受けると再発しづらい。むしろ、大谷のように若くして受ける場合、球速が増すケースもあります」(同)

 松坂大輔や藤川球児の場合は、むしろ球が遅くなったが、ともに受けたのが30代だったのだ。

 それにしても、どうして故障してしまったのか。投手出身の大リーグ解説者、高橋直樹氏が言う。

「4月は疲れがなかったからやれたのでしょう。本人も張り切って、結果もよく、絶好調だったので、身体への負担を考えなかったのかもしれません。しかしそれから2カ月、一番疲れが出るころです。そこで投げて故障したというのは、致命傷になりやすい」

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