加計孝太郎理事長が記者会見も、獣医学部の書店は学生に“反・朝日本”のススメ
反・朝日本を購入しているのは誰?
森友・加計問題で生まれるイメージとは異なり、獣医学部は相当にオープンな雰囲気のようだ。「若いお母さんが、赤ちゃんの乗ったベビーカーを押して散歩していたりしていて、とても心なごむ場所です」と女性も絶賛する。
「交通の便は決して良くはなく、今治駅から車で10分かかります。小高い山の中腹に位置しているので、ふらっと獣医学部を訪れる人はいないでしょう。最初は、やはり報道で話題の大学を見に来たんだと思います。それでキャンパスの雰囲気を気に入った人が、リピーターになっているんじゃないでしょうか」
女性もキャンパス訪問を重ね、散策を楽しむうち、偶然、この書店に入ったのだという。
「有名な本屋さんですから、ああいう本を大学が無理矢理に置かせたということはないでしょう。本屋の担当者さんが判断されて、平積みにしてコーナーを作ったのだと思います。正直なところ、最初に見た時は驚きました。それにしても、本の減り具合を見ると、結構売れているような感じなんですよね。獣医学部の学生さんは、反・朝日新聞の本を読んで溜飲を下げているんでしょうか……?」
もちろん学生は手に取らず、大学職員やビジターの市民が購入している可能性も充分にある。また獣医学部生の名誉のために付け加えれば、平積みの中央部分には、理系の大学生が興味を持ちそうな本も並んでいる。
◇『アインシュタインの物理学革命 理論はいかにして生まれたのか』(唐木田健一[著]/日本評論社)
◇『もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」』(R・ダグラス・フィールズ[著]、小松佳代子[訳]、小西史朗[監訳]/講談社)
◇「新しい1キログラムの測り方 科学が進めば単位が変わる」(臼田孝[著]/講談社ブルーバックス)
やはり大学1年生が読むのに相応しいのは、こっちのラインナップだろう。
社会人になると、本を手に取ることも難しい。岡山理科大学獣医学部の学生は、今の時期、できる限り読書に勤しんでほしいものだ。
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