静岡・看護師遺棄事件「主犯自殺」で「県警捜査ミス説」と残された「謎」
逮捕状請求のタイミングを疑問視
当然ながらメディア側は「第3の犯人、身元は割れましたか?」と毎日のように取材する。だが県警の口は硬く、幹部もピリピリした雰囲気だったという。
「捜査上の機密ですから県警側の反応は当然なんですが、今回の事件は、報道が先行する場面も目立ちました。警察庁がリークしたと思われる情報を元に突っ走った社もあり、県警幹部は苦々しく思っていたようです。『報道が過熱すると、容疑者に逃げられてしまう』と愚痴を漏らす場面もありました。しかし自殺の報を聞いて考え直すと、実は芥川容疑者の行動を確認できていなかったのかもしれません。しっかりと新潟まで追えていれば、自殺を食い止めることはできなかったとしても、最低でも新潟県警ではなく、自分たちが遺体を発見できたでしょう」
別の記者も「逮捕状の請求とフリーダイヤルの設置が、おかしいタイミングなんです」と首を傾げる。
「6月15日の金曜、芥川容疑者の死体が発見されたとの話です。新潟県警は前日の14日に自殺したとしているそうです。ところが不思議なことに、静岡県警は16日の土曜、逮捕監禁の疑いで芥川容疑者の逮捕状を取りました。日曜を挟んで18日の月曜、静岡県警は新潟県警から『逮捕状を取った芥川容疑者は、新潟市内で自殺していたようです』との報告を受けています。そして19日火曜の午後2時に芥川容疑者の姓名と自殺の事実を発表するのですが、腑に落ちないのは同じ日の午前中、浜松東警察署の捜査本部は事件に関する情報提供を求めるフリーダイヤルを設置したんです」
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