静岡・看護師遺棄事件「主犯自殺」で「県警捜査ミス説」と残された「謎」

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県警の捜査は後手に回っていた?

 連れ去りの実行犯と目される伊藤、鈴木両容疑者は静岡県警の調べに対し、以下のように供述したという。

「インターネット掲示板『爆サイ』の『儲け話がある』などの書き込みに誘われ、事件当日の5月26日、JR浜松駅で芥川容疑者を含めて3人が落ち合った。そこで芥川容疑者から内山さんの連れ去りを指示され、車を奪って換金するのが目的と説明を受けた。だが連れ去り後、怖くなって逃げた。内山さんが死亡した経緯や、遺体の遺棄については知らない。報酬も得ていない」

 このような捜査状況で、“第3の男”である芥川容疑者が自殺した。これが県警にとって、どれほど痛恨のミスだったかは言うまでもない。

 芥川容疑者を取り調べることは不可能となり、伊藤、鈴木両容疑者は、「殺人も死体遺棄も芥川がやりました」と罪を着せる可能性も出てくる。何より重要なのは、芥川容疑者に法廷が裁きを下せなくなったことだ。

遺族の処罰感情を考えれば、謝罪など何の役にも立たない。まさに「謝って済むなら警察はいらない」という言葉通りだろう。

 県警担当記者の間では、「県警の捜査は後手に回っているのではないか」と懸念する声もあったという。さる記者が明かす。

「捜査は長期化すると判断していたので、自殺の報には驚きました。同時に『県警は芥川容疑者の行方を見失っていたのではないか』という疑念も強まりました。防犯カメラには芥川容疑者の姿も映っていましたから、捜査本部は当初から“第3の犯人”を把握していたのは間違いありません」

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