W杯開幕で大活躍 「小柳ルミ子」が本誌に語った“カウンターアタック転身”

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的を射ている

 では、その実力はいかなるものなのか。小柳は、実況冒頭、局アナから解説者として紹介されると、

「解説って仰らないで。好き勝手なサッカートークですから」

 と、謙遜する。選手が怪我をした場面では、

「見てると親心からお母さんになっちゃって。選手は全員息子。私の子宮から生まれたって感じ」

 などと脱線トークを交えつつも、前半、ドルトムントの怒濤の攻撃の際には、

「15分位で点が入らないと浦和に流れていきますよ」

 と予想。実際、その後、浦和が先制点を挙げるといった、分析力も覗かせた。

 彼女の解説を、プロはどのように聞いたのか。

 元日本代表でサッカー解説者の田口光久氏は、

「ハーフタイムで香川選手にインタビューした際に、彼女が“あなたは人が良すぎる。もっと毒があっていい”と言っていました。この指摘は的を射ていると思いますし、普通の解説者は選手に面と向かって言えません。結果的にファンの拡大につながると思います」

 と言えば、ドイツサッカー協会公認S級コーチの鈴木良平氏も、

「後半、ドルトムントのFWが決勝弾を決めた時、“あの人はあの角度が得意なのよ”と言っていました。本当はそこで、実況アナが“それはどういうことか”と突っ込んだ質問をすると、彼女の話がさらに引き出せるんですが、それが出来ていませんでした。プロの実況アナが横に付いていたら、もっと彼女の言葉を引き出せていたでしょう」

 当の小柳は何と言うか。

「下準備をして臨んだことが殆ど言えなかったので、打ち合わせをもっとすべきでした。サッカーは私の人生。仕事へのモチベーションを上げるのに、なくてはならないものです。解説は次の機会をいただけるなら、また、その時考えますわ」

 次回はさらに突っ込んだ解説を聞いてみたいものだ。

週刊新潮 2017年7月27日号掲載

ワイド特集「華麗なる転身譜」より

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