日本人4人が「財宝探し」で逮捕 フィリピンに眠る“100兆円”山下財宝伝説

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地元民の証言

 ルソン島西岸、犯行現場のカポネス島まで2キロの町で海の家を営む主人は、

「ゼネラル・ヤマシタはもちろん知ってるさ。教科書に載ってるからな。アベ・シンゾー? 誰だ、そいつは。ヤマシタが隠した財宝話はフィリピンじゃ有名だよ。“あちこちに埋めてある”と。ハンターもたくさんいる。あの(発掘の舞台となった)島には、旧日本軍が駐屯していて、たくさん戦闘で死んでいる。だから、財宝があるって話も聞いたことがあるよ。ただ、あの島で実際に掘ったというのは初めて聞いたね」

 と話す。マニラからは高速道と一般道で4時間。農業と漁業、そしてマンゴーの産地としても音に聞こえている。最近はリゾートホテルもちらほらできつつある、南風が優しいところだ。

「あの島はビーチに囲まれた綺麗な島だよ。シュノーケリングにうってつけ。灯台があって、海軍の詰所があり、1週間交代で、常時3人くらい詰めている。彼らが発掘作業に気づいてなかったとは思えない。あの島は電気もないし。17人が1カ月も寝泊まりしてたなんて信じられないね」(同)

 そして、

「あの日は朝5時……」

 と以下のように継ぐ。

「観光課が所有する船2隻で、十数人の警察官がライフルで武装し、出かけ、午前10時過ぎ、十数人を連れて帰ってきた。みんなで囲んで大騒ぎになったよ。警官の1人は“日本人がいるぞ”と話していた。肌の色が明らかに違う男が何人かいたね。15歳くらいの子供も。みんなやつれた様子だった」  

 地元の検察が釈放を指示。逮捕から1日半が経過した6月1日19時、全員が釈放されたのだった。

 ***

(下)へつづく

週刊新潮 2018年6月14日号掲載

特集「逮捕の『15歳少年』が激白! 今どき100兆円『山下財宝』発掘に駆り出された理由」より

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