舞台に立つ「小林幸子」のギャラ 三宅裕司オファー

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 鬱陶しい梅雨空が広がるこの季節。そんな時期には、爆笑と迫力の音楽、そしてこの人の歌声でジメジメを吹き飛ばしてはいかが――。

 6月1日から新橋演舞場で開幕した、三宅裕司率いる熱海五郎一座の「船上のカナリアは陽気な不協和音」。その舞台にゲストとして立つのは、小林幸子(28日まで)。

 彼女の役どころは、かつて一世を風靡した演歌歌手。引退し、渡辺正行演じるパトロンと豪華客船の旅に出るが、そこで思わぬ人物と鉢合わせ……というスラップスティック。

 藤原紀香、大地真央、沢口靖子等々、これまでも話題の女優を迎えてコントを繰り広げてきた一座、今回はある理由から特に小林に白羽の矢を立てた。

 芸能デスクはこう語る。

「三宅さんがドラムを叩くビッグバンドを舞台に上げ、ジャズの生演奏を聴かせる、それが今回の最大の売りとなっています。ジャズが歌え、しかもコントも演じられるのは誰か、小林さんしかいないとなったそうです。三宅さんたってのオファーでした。確かに、広い演舞場に響き渡る彼女の歌声は見事でしたよ」

 小林幸子といえば、ド派手な衣装で歌う紅白の姿を思い出すが、今やご無沙汰。でも、独特な明るいキャラクターで人気は健在である。地方公演やディナーショーは年に40近くこなす。それに“ラスボス”の愛称で、若者からの支持も厚い。

「ニコニコ動画とコラボしたり、オタクの聖地“コミケ”でCDを販売したりと、常に新しいことに挑戦される。大物演歌歌手とは思えぬ気さくさが、若い層をも惹きつけるんでしょう」

 とは、舞台演劇に詳しい江戸川大学教授の西条昇氏。

 で、今回のギャラは?

「強い要望を受け出演した彼女。とはいえ座長でもありませんから、ま、1回の出演料が20万円として、全37公演で750万ほどといったところでしょうか」(先の芸能デスク)

 休演日の4日深夜には、NHKのラジオに出演したラスボス幸子、しっかりと7月発売のニューアルバムの宣伝も忘れなかった。

週刊新潮 2018年6月14日号掲載

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