起用に「神田沙也加」感涙 「イライザ」への熱い拘り

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 ブロードウェーでの初演は1956年。ジュリー・アンドリュースが主役イライザ・ドゥーリトルを好演し、ミュージカルの古典となった、「マイ・フェア・レディ」。ミュージカル女優には憧れのヒロインである。

 9月上旬のその「マイ・フェア・レディ」(渋谷・東急シアターオーブ)製作発表会見が5月24日にあり、イライザ役に抜擢された神田沙也加(31)が、挿入歌「だったらいいな」を熱唱しファンを沸かせたのだ。

 昨年暮れにキャスティングが伝えられた折に彼女は、感極まり泣き崩れてしまったほどこの役に拘(こだわ)りがある。

 芸能デスクによると、

「彼女は幼少期に大地真央のイライザを観て感激し、いつかミュージカル女優になろうと芸能界に入ったんです。今は大地のことを“第二のママ”と慕い、役が決った時も真っ先に報告したと聞いています」

 映画「アナと雪の女王」では声優、歌手として人気を博し、テレビドラマやCMでも引っ張りだこの彼女。ただ本人が最も力を入れて活動するのは、実はミュージカルである。17歳での初舞台以来、「レ・ミゼラブル」「ピーターパン」など出演作は20を超える。4月には「キューティ・ブロンド」が評価され、菊田一夫演劇賞も受賞している。

 9月の公演は、元宝塚の朝夏まなと(33)とイライザ役を分け合うことになる。

 演劇評論家の萩尾瞳さんが、日本での「マイ・フェア・レディ」の歴史を語る。

「日本でも江利チエミさん、栗原小巻さんなど錚々たる方々が演じてきました。でも自立した女性像を見事に演じたのは、何といっても大地真央さんでしょう。イライザを20年も演じ続けました」

 聖子と大地、2人のママから自立した演技に期待。

週刊新潮 2018年6月7日号掲載

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