帝国ホテルの「靴磨き職人」が見た戦後 “ドロンを磨いた布が欲しい”とファンからねだられ…
「帝国ホテルの靴磨き」が見た華麗なる戦後史(上)
多くの著名人を唸らせてきたプロフェッショナルが、東京・帝国ホテルの地下にいる。靴磨きコーナーに陣取るキンちゃんは、戦後から靴を磨き続けてきた知る人ぞ知る存在だ。以下は、当時71歳の職人が語った“華麗なる戦後史”である。(※週刊新潮2005年1月13日号より)
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終戦から数年後、私は福岡で試写室の映写技師をしていました。当時、ハリウッドの大スターだったフレッド・アステア。その華麗なタップダンスに魅せられてしまったのです。...