ガスト弁当にカエル混入 「右前足はどこへ…」口にしたご本人語る

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 いつもと変わらぬ夕食になるはずだった。

 5月20日の仕事終わり、空腹を覚えた後藤朋子さん(40代)=仮名=は、多い時で週1の頻度で利用する、「ガスト南熊本店」の宅配サービスに電話をした。

〈チーズINハンバーグ&海老フライ弁当を2つお願いします〉

 息子の分も一緒に頼んだ。そう待たずして届いた弁当の蓋を開け、タバスコをハンバーグに掛ける。が、野菜好きの朋子さんの目に止まったのは付け合せのサラダ。1口目。美味しい。2口目、箸の重みがいつものそれとは違う。ん?と、疑問に思ったが、空腹の朋子さんは口に運ぶ。その瞬間、野菜とは明らかに異なる舌触りを感じ、反射的に“それ”を今一度箸で掴み直して弁当箱に戻した。途端、目に入ったのは4センチほどの蛙の死骸だった――。

「叫び声をあげながら、『ちょっと来て!』って言うけんが、急いで母さんの元に行ったら蛙がひっくり返っとるけん」

 と、朋子さんの御子息。

「親が動揺していたけんが、僕が店に電話をしました。店側の対応は完全に疑っていましたね。副責任者が自宅に来る時も、『え、私が行った方が良いんですか?』という対応でしたけん」

 結局、副責任者が自宅まで新しい弁当2つと弁当代金を持って謝罪に来た。

「あの後で食べる気にもなれず捨ててしまいました」

 と、朋子さん本人が語る。

「心配しているのは、蛙の右前足が無かった事です。私の体内に入ったかもしれないし、他の弁当に混ざってたのかもしれん」

 ガストを展開する、すかいらーくはなんと答えるか。

「現在も混入経緯を調査中です。野菜は前日の19日に北九州の工場で加工されたものと判明しました。死んでいた事を考えると調理中に跳び込む可能性は低く、工場での検品に問題があった可能性は考えられます」

 改めて、朋子さんの怒り。

「経緯が分からないとガストを利用できません。野菜を食べる気すら起きない」

 跳べない蛙のとんだ事件。

週刊新潮 2018年6月7日号掲載

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