資産50億円「紀州のドン・ファン」の怪死 “異例の家宅捜索”が意味するもの

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素っ裸で

 ところが、晴れて新婚生活を送れたのも束の間、野崎氏は5月24日、77歳で急逝してしまったのである。

 一体、何があったのか。

「普段の野崎さんの生活パターンは、深夜2時に起き、欧米の株式市場をチェックすることから始まる。それから、自宅のすぐそばにある会社に出勤し、従業員が誰も来ていない間に、仕事に取りかかります。そして、昼前にはもう帰宅し、昼寝をするのです」(同)

 その日、野崎氏は昼寝から覚めると、Sさんとテレビで相撲観戦しながら、夕飯を摂ったという。

「その後、夜6時には2階の寝室に上がったそうです。Sさんはそのままリビングに残り、テレビを観ていたら、2時間くらい経って、2階からの物音を聞いた。なので、8時くらいまでは野崎さんは生きていたのかもしれません。それから、出掛けていた住み込みのお手伝いさんが戻り、10時ごろ、Sさんに“そろそろ、休まない?”と声をかけた。それに従い、Sさんが2階の寝室のドアを開けたところで、野崎さんの変わり果てた姿を見つけるのです」(同)

 それは、寝室のソファーに素っ裸のままで座り込み、息絶えている姿だった。

 親しい知人が続ける。

「野崎さんはいつも、風呂上がりは素っ裸なのです。Sさんはすぐに救急車を呼び、さらに、会社の幹部にも連絡を取った。一方、お手伝いさんは人工呼吸と心臓マッサージをしようと、野崎さんの身体をソファーに横たえました。しかし、肘と手首が曲がったままの状態で、すでに死後硬直が始まっていました」

 そのため、“変死扱い”として、病院には搬送されず、救急隊員の連絡で、田辺署から数人の捜査員が駆けつけてきたという。

「捜査員は司法解剖のため、夜中12時過ぎに遺体を運び出し、自宅に残ったSさんの事情聴取を行いました。Sさんは、“夫はいつも通りに仕事をし、帰宅後も体調がおかしいようには見えなかった”などと話したみたいです。事情聴取は4時間にも及びました」(同)

 しかし、それだけでは終わらなかった。

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