実名リスト掲載 “相乗毒”が恐い「ハム」「ウィンナー」87商品&危ない着色料まみれの「漬物」

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着色料とADHDの関係

 今一度、前掲の加工肉のリストを見ていただきたい。商品名の後に★マークや■マークが付いている物があるのにお気づきだろうか。★マークは、後で詳しく触れる、味覚障害を引き起こす可能性がある「うまみ成分トリオ」も含まれている商品。■マークが付いている商品には、合成着色料の赤色102号が使用されている。

 それを踏まえた上でご覧いただきたいのが、掲載のリスト。ここに列挙されているのは、赤色102号、黄色4号、黄色5号のどれか1つないし複数の合成着色料を使用している漬物、鮭フレーク、明太子、梅お菓子の商品一覧である。

「これらはタール系色素と呼ばれ、石油からつくられた合成着色料です」

 そう語るのは、『なにを食べたらいいの?』(新潮文庫)の著者で「加工食品診断士協会」代表理事の安部司氏である。

「元々は洋服の染料として使われていたのですが、コストが安く、鮮やかな色が出るので、食品にも使われるようになった。赤色102号は朱色系の色が出る。黄色4号はレモンイエロー、黄色5号はサンセットイエローとも呼ばれます」

“これらの着色料は、子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性があります”――。赤色102号、黄色4号、黄色5号を含む6種の合成着色料のいずれかを使用した食品に関して、そのように表示することがEUで義務付けられたのは2010年のことである。

「先鞭をつけたのはイギリス。合成着色料の摂取と子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)との関連についての研究が発表されたことを受け、09年には6種の合成着色料の国内での使用を禁止しました。この6種のうち、日本で使用が認められているのが、赤色102号、赤色40号、黄色4号、黄色5号の4つ。ただ、赤色40号は認可が新しく、国産品ではあまり使われていません」

■値段の差はわずか12円

 安部氏によると、これらの合成着色料は、“キレる”子どもとの関連のみを指摘されているわけではない。

「重要なのは発がん性の問題です。これまで合成着色料の多くは発がん性を理由に使用許可リストから削除されてきました。緑色1号がその例です。タール系色素の一部に発がん性が疑われた例があるのだから、すべての安全性の確認が必要なはずですが、これが十分に行われてこなかったのが現状です」

 安全性が確認されていないものを食べるのは嫌だ、と考える方は、商品裏面の原材料表示をよく見ていただきたい。例えば、リストの中にあるトップバリュの「カレーに合う 福神漬」は“BESTPRICE”の表示がある通り、税込価格93円とお手ごろ。しかし、問題の3種すべての合成着色料が使われている。実はトップバリュには“BESTPRICE”との表示がない「カレーに合う 福神漬」もあるのだが、こちらは合成着色料が一切使われていない。値段は税込105円。わずか12円多く払うだけで、タール系色素を回避できる。原材料表示をじっくり吟味するだけで、そんな“知恵”が得られるのだ。

(下)へつづく

週刊新潮 2018年5月31日号掲載

特集「大反響! 食べてはいけない『国産食品』実名リスト 第2弾」より

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