実はヘビースモーカー、20年前からインシュリン注射… 「西城秀樹さん」が抱えていた不摂生のリスク

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コンサート後の暴飲暴食

 すると気になるのが、秀樹がインシュリンを投与されていた、という証言である。東京慈恵会医科大学客員教授の阪本要一氏は、

「病院で血糖値が高いと診断され、インシュリンを投与されていたなら、西城さんが糖尿病と診断されていたのは間違いないと思う」

 と見立てて、続ける。

「糖尿病の状態が続くと、血管の内皮細胞が異常をきたして動脈硬化が進み、脳の血管が詰まって脳梗塞などを引き起こす危険性がより高まります。また、糖尿病につながるような不規則な食生活、それに喫煙は、高コレステロールや高血圧などにも影響し、合わせて動脈硬化が進んでしまうこともあります」

 では、どんな生活が糖尿病につながるのか。

「食事のリズムが不規則で、一度にたくさん食べがちだとか、夜遅くに食べてすぐに寝てしまう、お酒を週5日以上飲む、歩くのは1日2000歩以下、といったことが挙げられます。西城さんはコンサートなどで激しく動いたあと、暴飲暴食しがちだったそうですが、血糖値が急激に上下に変動する原因になり、動脈硬化が進むことにもなります」

 秀樹の体型に無縁なように思える糖尿病だが、I型とII型があり、I型は比較的若く、やせ型の人が罹患しやすく、インシュリン不足で症状が急激に現れるケースが多いのだという。

リハビリの負担が蓄積か

 三貴エージェンシーの小川茂雄代表は、主催した秀樹のイベントについてこう語る。

「4月14日、栃木県足利で行われた“同窓会コンサート”では調子がよく、体調がすぐれないときは座って歌うこともありましたが、この日は『ブーメラン ストリート』『激しい恋』など5曲とアンコールの『ヤングマン』を立って歌いました。4年後のデビュー50周年に向けてリハビリに専念するため、今年は仕事をセーブする意向でした」

 先を、先を、と考えながら、日々、リハビリに取り組んでいたが、

「心房細動や不整脈などの病気が隠れていて、心臓から血の塊が脳に飛んでいくこともあります。西城さんも心臓になんらかの持病があった可能性があり、リハビリで負担が蓄積し、急性心不全が起きた可能性も考えられます」(工藤院長)

 家族のための努力が、家族を悲しませる結果につながったとしたら、秀樹の無念はいかばかりだろうか。

週刊新潮 2018年5月31日号掲載

特集「『西城秀樹』 傷だらけのプライバシー」より

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