「内田前監督」にあった理事長就任の可能性 1プレーで壊した日大「危機管理学部」の看板

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「現代には疎いんです」

 そう、この間、おなじく黙して語ることがなかったのが、危機管理学部で教鞭を執る面々である。同学部は「日本初」を謳い、2016年4月2日に新設された学部である。まず福田弥夫学部長に電話すると、取材趣旨を伝える前から、

「すみませんが、今回取材は勘弁してください」

 と繰り返すばかりで、電話は切れた。続く瀧川修吾准教授は、

「私は幕末から明治時代が専門なので、現代のことには疎いんです。すみません」

 と、干からびたお答え。

 他方、元陸将補の吉富望教授はこう話す。

「選手と関西学院大に申し訳なく、(日大には)適切に対応してもらいたいと思います。危機管理学部は、学生に危機管理を教えるところで、日大自身の危機管理には対応していません。危機管理のためには情報を正確に知ることが重要ですが、そこまでの情報が来ていないので、判断できないということでもあります」

 放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏は、

「なんでこんなことをしてしまったのか。課題が多いですよ、大学だけに」

 と突き放すが、たった1プレーが最新学部に突きつけたものは過大なようだ。

週刊新潮 2018年5月31日号掲載

特集「警察沙汰になったアメフト騒動の内幕 『内田監督』が1プレーで壊した日大新設『危機管理学部』」より

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