神戸移籍のイニエスタ “高年俸”でも楽天が期待する経済効果
イニエスタがヴィッセル神戸に移籍!?――そんな情報が世界を駆け巡った。
イニエスタ(34)といえば、世界最強のFCバルセロナをメッシらと共に牽引してきた生え抜き選手。スペイン代表としても、2010年W杯決勝戦で決勝ゴールを挙げて同国の初優勝に貢献した。サッカー通でなくてもその名に聞き覚えはあるだろう。
「年俸は30億円とも50億円とも言われています」
とスポーツ紙記者が語る。
「退団発表に際して、彼は“バルセロナと戦いたくない”と。移籍先としては中東、中国が想定されていますが、そこに今季からバルセロナのスポンサーとなった楽天が割って入った」
ご存知の通り、神戸の経営母体は楽天である。
古くはジーコに始まり、昨季神戸に移籍した元独代表ポドルスキまで、Jリーグではこれまでも世界的に著名な選手がプレーしているが、年俸10億円を超えた選手はまだいない。
「ビッグネームといっても、みな盛りを過ぎて、チームを渡り歩いた後でしたから。でもイニエスタは、バルセロナでまだバリバリの“直輸入品”です」(同)
それにしても、中東の富豪じゃあるまいし、ウン十億円でペイするのだろうか。
「仮にイニエスタのおかげでチームが優勝したとしてもペイするものではありませんし、入場料収入やグッズの売り上げでもペイしない。楽天にとって重要なのは、“イニエスタを買った企業”として世界に名を売る“広告効果”です」
とはスポーツライターの大塚一樹氏。
バルセロナのユニホームには胸部分に「Rakuten」と刻まれている。契約金は約68億円。財布は同じというわけだ。
加えて、先の記者曰く、
「イニエスタは、自身が経営するワイナリーも抱き合わせで売ろうとしていますが、これが楽天には渡りに船。“イニエスタワイン”と銘打って通販すればいいのですから。トヨタや日産ならそうはいきません」