在りし日の「朝丘雪路さん」 芸能生活45周年の秘蔵ショット公開
重い物、持たないもの
〔11月11日〕
ハワイでのディナーショーに向けて朝から猛稽古。この人、こういうショーに加えて舞台やテレビはもちろん映画も、そして何たって踊りの家元だから全く休む間がない。ごくたまに、まれに休みがとれたとしても、弟子やマネジャーを連れて別荘へ出かけ、自分でゴハン作っておもてなし。これを休みというのかしらん。ところで朝丘さんて、料理する人なんですかぁ?「宝塚時代、上級生に作ってたから」。じゃ、家では? 「だってぇ、お手伝いさんの仕事とっちゃ、悪いじゃないの」。あくまでおっとりと、こんなこと言ってのける。お手伝いさんは住み込みで3人。6匹いる犬の世話でさえたいへんだから、3人。
〔11月13日〕
会員になっている第一ホテル東京ベイにある「コスタ デル ソル バイ ヤマノ」でフィットネス。開脚したって前屈したってぴたりとつく。踊りのためのストレッチは毎日欠かさないのだ。「あぁ、でも硬くなったわ」だそう、これで(掲載の写真)。95センチは優にあるバストでウエストは60。しまってる。ダンベル持ちあげると上腕の筋肉がピクッとするのだけど、本人「アタシ、ないのよ、力コブなんて。だって重い物、持たないもの」。またおっとりと、言い放つ。重い物持たないというより、生まれてこのかた持ったことがないというのが正解か。朝丘さんは父、伊東深水から、蝶よ花よと育てられた人なのだ。
「津川さんと結婚してね、食卓にお魚が出たの。津川さん、身をムシッてくれるもんだと思ってたら、な一んにもしてくれないんで、びっくりしちゃった。そしたらそれに、津川さん、びっくりしたって」。
宝塚で鍛えられたはずが、退団してパパのもとへ戻ったら、「また、もと通りのアタシ」になってたそう。津川さんはあれこれ教育しようとしたらしい。けどそのうち、「これが雪会の長所なんだって」思ってくれたようで、その長所をのばしてくれる側に回るハメに。朝丘さんの口癖は、とにかく「パパがね」「パパはね」。朝丘さんの母は未婚のまま深水との子供を4人儲けるが、朝丘さん以外全部男。伊東家にも男の子しかおらず、深水はたった一人の女のコを、猫可愛がりした。朝丘さんが宝塚に入るとき、下の3人の弟たちが就職するとき、伊東家の籍に入る話は何度も出たが、子供全員、「それじゃママちゃん一人になっちゃう」と、首を縦に振らなかったとか。「パパに違いないんだからって」。
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