「対馬ツアー」潜入で分かった“客”にならない韓国人 年間36万人が訪れるも…

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韓国発「対馬ツアー」に潜入したら――ライター崔碩栄(下)

「日本の着物の帯は、セックスのときにシーツの役割を果たす」「日本の軍神といわれる東郷平八郎は、朝鮮水軍を率いた李舜臣を尊敬していた」――年間36万人もの韓国人観光客が足を運び、日本でも盛んに“韓国化”が報じられる長崎県・対馬。釜山港発着のツアーに潜入した韓国生まれの韓国人・崔碩栄氏を待ち受けていたのは、添乗員の“とんでもガイド”の数々だった。

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 午後5時すぎ、和多都美(わたつみ)神社の観光を終えた一行は対馬で一番大きい繁華街・厳原(いづはら)にあるホテルに到着した。チェックインを済ませると歩いて5分ほど先にある食堂に向かう。

 古びた建物の1階にある食堂の中は、韓国以外の何ものでもなかった。客は韓国人ツアー客のみで、接客をしていた従業員はみな韓国人。テーブルのセッティングも韓国式、飲物は焼酎「ジンロ」も用意され、代金は韓国ウォンで払うことが出来た。メニューは韓国人が好む刺身と鉄板焼きだ。ここが日本だということを感じさせるのは、点けっぱなしのテレビから流れて来る番組だけである。こうした店の半分以上は韓国人の経営によるものだという。

 食事を終えて、外に出る。厳原の海岸通りは、近隣で食事を終えて出てきた韓国人客で溢れていた。東京の新大久保や大阪の鶴橋よりも韓国人の比率が高いのではないか。

 ガイドの話によると、韓国から対馬への観光客は、10年ほど前には1日当たり600人程度だったが、最近は3000人近くが訪れることもある。2017年の韓国人観光客は、36万人にのぼった。対馬の人口が約3万人であることを考えると、ものすごい数である。そして、韓国人観光客のほとんどが、厳原の海岸通り付近に宿をとる。ホテルへ戻る途中の土産物屋やコンビニを覗いてみると、客はもちろん、店への呼び込みも韓国人従業員だ。対馬市は正確な数字を把握していないというが、こうした韓国人の経営による店舗が急速に増えているという。

 だが、街で韓国人の集団を目にしたのはここまでだった。

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