亀田興毅の呆れた“引退”商法 クラウドファンディングも不振

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 5月5日、安室奈美恵の引退コンサートに沸く東京ドームのお隣り、後楽園ホールでボクシング元世界3階級王者の亀田興毅(31)もまた引退試合を行っていた。

 売上金額は比べるべくもないが、商魂は負けてない。チケットは1枚4000円から2万円で、インターネット放送局AbemaTVが生中継した。

 クラウドファンディングも行った。「番組エンドクレジットに氏名掲載」の3000円コースから「興毅本人からトレーニング指導を受けられる権利」の30万円まで。だが、応じたのは43人。集まった額は約143万円と目標額300万円の半分にも満たなかった。

 興毅の直近の試合は2015年10月にアメリカで行われたWBA世界Sフライ級タイトルマッチで、河野公平(37)に判定負けした。

 今回の相手は、10年にプロ初黒星を喫したタイのポンサクレック(40)。

「かつては日本人ボクサーたちを苦しめた難敵でしたが、ここ5年ほどリングから遠ざかっている“終わった”選手。そのため、この試合は公式戦と認定されませんでした。つまり、ただのスパーリングです」

 とボクシングライターが明かす。

「“判定なしの完全決着”なんて煽ってましたが、スパーリングなので元々判定なんて無い。“絶対勝てる相手としかやらない”っていうのも相変わらずです」

 結果は興毅の2回TKO勝ち。所詮、花相撲だ。茶番に目くじら立ててはいけないが、その後が酷かった。

 なんと、厳かな引退セレモニーである“10カウントゴング”を途中で止めさせ、現役続行を宣言したのだ。

「司会が“嘘ついてごめんなさいと言って”と振ると、興毅は“嘘はついていないんですよ。ただ、自分に嘘はつけなかっただけで”と変な言い訳をしてました」

 どこかから安室の歌声が聞こえてくる。

♪訳が解らない/Tell me 何が欲しいのか/Or 只の反抗期/多分きっとこのまま/直らないかもわがまま……(「Sit! Stay! Wait! Down!」より)

週刊新潮 2018年5月17日号掲載

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