年々早まる「ラン活」に保護者も悲鳴 GWには早くも人気店に長蛇の列
後悔した保護者は35%
「工房系のランドセルですと、場合によっては5月中に決める必要があるかもしれません。ですがメーカーの場合は、少数の例外を除けば、夏休みを使って選んでもらうことができます。例えば本革のランドセルは、ものによっては人工皮革のランドセルより500グラムほど重いものもあります。小学生の通学時間は平均15分というデータもあります。それより長時間だったり、坂道の多い通学路だったりすると、人工皮革や軽く感じる機能がついたものをお勧めしています。逆に小学校とご自宅が近いなら、デザインやカラーを中心に選ぶのもいいかもしれません。こんな比較ポイントもありますから、後悔しないよう様々な観点からじっくりと選んでほしいですね」(同・上田さん)
ちなみにマイナビニュースの「ランドセル選びってどうだった? ママ・パパ300人に直撃――35%が後悔した事は」(16年9月28日)によると、タイトル通り35%が後悔した。記事には「あまり他の商品を見ないまま買ってしまい、子どもが気に入っていない」や「子どもが使用するのに、親の買いものになってしまった感がある」といった“反省の弁”が紹介されている。
やや過熱気味という印象の「ラン活」だが、今後も似た状況が続くのだろうか。未来を予測してもらうと、中村鞄製作所の中村専務は「どんなブームも10年は続きません。今後は沈静化の備えが重要だと考えています。とにかく質の高いランドセルを作ることだけです」と否定的なスタンスを示した。
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