林芙美子が贔屓にした「文化人のサロン」となった宿 文豪が愛した温泉宿

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「文豪」が愛した温泉宿――山崎まゆみ(3)

 開高健が湯浴みと釣りを楽しんだ宿や、夏目漱石が作品の舞台にした温泉地、川端康成が執筆に没頭した“雪国の宿”――。温泉エッセイスト・山崎まゆみさんがお送りする、文豪が愛した温泉宿の最終回である。

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“男湯”の話ばかりが続いたが、女流作家はどう温泉と関わったのだろう。最後に紹介するのは、川端とも親交があった林芙美子だ。

 彼女は、志賀高原の入り口にある長野県は湯田中渋温泉郷「上林(かんばやし)温泉 塵表閣(じんぴょうかく)本店」を贔屓(ひいき)にしていた。...

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