“懲役24年”判決の朴槿恵 拘置所で目をさらにして読む「大山倍達」漫画

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伝説の空手家に…

 現在、ソウル拘置所に勾留されている朴氏は、

「家族とも接見せず、独房に籠もっている。拘置所では1日45分の運動時間がありますが、彼女はその時間も独房の外に出てこない。1年以上、テレビも観ず、新聞も読まず、ニュースに接することを拒んでいます。10平方メートルほどの独房では、腰痛を抱えているためストレッチ関連の本や、韓国版『空手バカ一代』とでも言うべき、大山倍達をモデルにした『風のファイター』という漫画を読んで過ごしているそうです」(韓国ウォッチャー)

 なるほど、牛殺しの伝説を誇る空手家に思いを馳せ、独房でひとり闘志を漲(みなぎ)らせているというわけだ。

 しかし、朴氏の思惑とは関係なく、1審判決は「軽すぎる」として検察側は控訴しており、2審は開かれる予定だ。彼女の無抵抗戦術は奏功していないようにも感じられるのである。他方、地裁判決日、1200人もの朴支持者が裁判所を囲むなど、未だに彼女には根強いファンが存在する。

 先の前川氏は今後をこう見通す。

「南北首脳会談の実現に至ったとはいえ、文政権サイドには、SNS上で世論操作を行った疑惑が持ち上がっており、綻(ほころ)びが見え始めています。こうした状況で朴に対する『強権裁判』を続ければ、彼女に同情票が集まるばかり。結局、刑が確定してから1年くらいで恩赦ということになるのではないでしょうか」

 重い判決の実態は「懲役1年」。つまり、朴裁判はとんだ茶番というわけである。何たる壮大なムダ。やはり「我が家」はまだマシなようだ。

 青息吐息の「夫妻」を戴(いただ)いているとはいえ、隣の芝生は青く見えず――。

週刊新潮 2018年5月3・10日号掲載

ワイド特集「女は二度生まれる」より

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