総理に求められるのは「忖度」か「お追従」か見分ける能力 保阪正康氏が説く「人を見る目」
お追従はいつもある
森友問題や加計問題の影響で昨年の流行語になった「忖度」は、本来はネガティブな意味合いは強くない言葉のはずだった。人の心を推し量るのは決して悪いことではないからだ。
もしも官僚が政治家の機嫌を取るためにアンフェアな振る舞いをしたとしたら、それは忖度というよりは「お追従」に近いのかもしれない。
ノンフィクション作家の保阪正康氏は、新著『人を見る目』の中で、「お追従」についての章を設け、こう述べている。
「面白いことに、へつらう相手の権力が大きければ大きいほど、見返りを期待すればするほど、お追従の姿は醜くなる。...