闇に葬られた「新生児取り違え事件」 厚労省をダシにした「順天堂大学」隠ぺいの証拠

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順天堂の回答は…

 関東信越厚生局医療課に尋ねると、

「順天堂医院から取り違えの報告を受けたのは、4月11日が初めてで、それ以前にはありません。報告を受け、その日のうちに厚労省に伝えました」

 厚労省医政局も、

「順天堂医院の新生児の取り違え事案について、4月11日以前には、病院からの報告は一切ありません」

 では、東京都はどうか。

「順天堂からは今月に入って連絡を受けましたが、それ以前にはまったく受けていません」(福祉保健局)

 順天堂は金銭を支払う代わりに、人権を侵害された小林さんの手足を縛り、取り違えの事実を口外することも、本当の親を探すことも禁じてしまった。

 追いつめられ、疲弊した結果とはいえ、和解に同意した小林さんは分が悪いという見方もある。だが、小林さんを説き伏せる決め手が、厚労省や東京都に報告するという“虚偽”だったのだから恐ろしい。順天堂、いな逆天堂の手口は、詐欺師のそれと同じ。今回も順天堂は、

「ホームページに掲載した以外については、当法人として回答は差し控えさせていただきます」

 と、人を喰ったような回答を寄こすのみだった。

週刊新潮 2018年4月26日号掲載

特集「闇に葬られた『新生児取り違え事件』 厚労省をダシにした『順天堂大学』隠ぺいの証拠」より

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