「福田次官」辞職でもセクハラ被害「女性記者」が漏らしていた苦悩
「週刊新潮」報道により明るみに出た女性記者へのセクハラ行為により、財務省の福田淳一事務次官(58)は辞職を表明した。告発したテレビ朝日の女性記者は今、何を思うか。
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ここに、彼女が相談相手の知人に送ったメールがある。そこには、当事者でなければわからない深い苦悩が、こう刻まれている。
〈私の仕事は伝えること。なのに、それができていないのはふがいないと思い、しっかりと(状況を)知って欲しくて(告発を)行ないました〉
記者本人に代わって、現在の様子を明かすのは、メールを受け取った知人だ。
「『ここまでやっても、何も変わらないんじゃないか』という不安に駆られているみたいです。世の中では、“録音するのは記者倫理に反する”とか、“なぜ自社でできなかったのか”とか、セクハラ問題から離れ、論点をすり替えた非難の声もあがっている。もちろん、周囲からはいろんな応援や感謝の言葉も送られているようです」
被害者がこうした状況に置かれている一方、加害者である福田前次官は、いまだ“全体を見ればセクハラに該当しない”などと強弁を続けている。懲戒処分を受けていないため、辞職には5300万円の退職金が支払われるほか、こんな天下りの可能性も。
「過去に接待や賄賂で懲戒処分を受けた官僚も、ほとぼりが冷めたころに天下っています。福田次官は主計畑が長く、主計の仕事は国の予算の割り振りなので、天下り先は独立行政法人や国の関係団体からよりどりみどりです」(公務員制度に詳しいジャーナリストの若林亜紀氏)
4月25日発売の「週刊新潮」では、引き続き福田セクハラ次官問題を掲載。“財務官僚に遊ばれている麻生財務相”など、6頁にわたって特集している。