「新生児取り違え」被害者が明かす“順天堂からの恫喝” 〈守秘義務違反があった場合には…〉
一転して認める対応
ところが、4月6日の夜9時ごろ、学校法人順天堂のホームページに、〈順天堂医院での新生児取り違え事案についてのお知らせ〉が載せられたのである。
そこでは〈一部週刊誌にて順天堂大学医学部附属順天堂医院において、約50年ほど前に、出生した新生児を取り違えた事案が発生していたという記事が掲載されました〉と前置きしたうえで、本誌の記事内容を概ね認めていた。そして被害者には〈お詫びをし、解決に向けて、弁護士等の意見を踏まえ話し合いを行ない、ご了解して頂くことに至りました〉とし、さらにこう書かれていた。
〈取り違えの相手方当事者様は、当院に保存してあった過去のカルテにより、確定ではありませんが、ある程度絞られました。しかしながら、(中略)50年以上経過後にお知らせすることによって、現在の平穏な生活を乱し、取り返しのつかないことになるのではないかと考え、お知らせしないことといたしました〉
〈当院において本事案を生じさせたことにつきまして、当事者ご本人様をはじめとする関係者の皆様に対し心よりお詫び申し上げます〉
この〈お知らせ〉を受けて、あらためて〈当事者ご本人様〉、すなわち小林さんを訪ねると、しばらく躊躇したのちに、こう呟いた。
「順天堂の〈お知らせ〉は誠意がないばかりか、偽りが多い。こうなれば私が話すしかないでしょう」
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