セクハラ「福田財務次官」の迷走 財務省は安倍総理に、なぜ楯突くのか
「産経新聞が誤報だとは考えにくい」
これを多くのメディアが詳報した。例えばTBSは「財務事務次官のセクハラ疑惑、週刊新潮が音声データ公開」を13日23時50分(電子版)に公開している。
TBSの依頼で日本音響研究所の鈴木創所長が鑑定を行い、国会の答弁音声と比較して「90%を超えるかどうかという感じ。かなり似た響きの音声だと思います」との分析が紹介された。
多くの有権者が驚き、かつ呆れた。世論が福田次官を問題視する中、産経新聞の1面トップは「出るべくして出た」スクープだった。だが財務省は必死になって打ち消す。いくつかの電子版記事の見出しと、その配信時間を並べておく。
朝日新聞「財務次官『セクハラ発言の認識はない』 事実関係を否定」(13時33分)
読売新聞「セクハラ疑惑、次官が否定…財務省が調査委託へ」(13時55分)
毎日新聞「財務省 福田次官、セクハラ否定『事実と相違、提訴準備』」(13時22分)
ロイター「福田財務次官、辞任を否定 『セクハラ発言したとの認識はない』」(13時33分)
この対照的な報道は、どんな背景によって生まれたものなのか、政治部の全国紙記者が明かす。
「安倍政権に最も近い産経新聞が1面トップに掲載した記事です。太いニュースソースを政権内部に構築している新聞社ですから、まず誤報とは考えにくい。しかも安倍政権は支持率の急落に苦しんでいます。福田次官を守って得することは何もありません。こうした状況から考えるに、官邸サイドは福田事務次官の更迭を目指して産経にリークしたものの、財務省は必死の巻き返しを図って広報発表したのでしょう」
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