隠された「順天堂」新生児取り違え 父母は“生まれるはずのない血液型”めぐり離婚

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私大医学部の「御三家」が

 順天堂大学医学部は天保年間に開学した蘭方医学塾が起源。すでに180年もの歴史を誇る名門で、6つの病院を運営している。

 昨今は入学試験も超がつくほど難関化しており、河合塾が発表している2018年入試用のボーダー偏差値を確認すると、70・0。私立大学の医学部では慶應義塾大医学部の72・5に続き、東京慈恵会医科大と並んで、最難関の三指に入っているのだ。

「2008年、順天堂大医学部は6年間の学費を2090万円と、私大医学部としては慶應の2200万円、東京慈恵会の2250万円を下回る、当時の最安値にまで引き下げました。それを機に一気に難関化し、最近では東大の理科二類などを蹴って入学する生徒さえいるほどです」

 と予備校関係者は言う。

 それほどの名門病院で取り違え事故が起きていたとは、 にわかには信じがたい。それにこの春、難関を突破し、医学への熱い志を抱いていざ順天堂の門をくぐろうという新入生たちを前に、闇に葬られた取り違え事故の存在を報告するのは、いささか心苦しい。

 実は先の順天堂関係者も同様の心情だという。だが、伏せておくべきか煩悶した挙句、声をひそめながらではあるが、良心に従って話そうと決意したという。

「その方は東京都内にお住いの男性です。DNA検査の結果、育てられた親との間には親子の可能性が0%だと判定されて、たしか一昨年の初めだと思いましたが、順天堂医院に確認を求めてきたんです。調査の結果、病院側も取り違えがあったことを認めています」

 病院側が認めたのに、一切公表されていないのはなぜなのか。そこに疑問が向かわざるをえないが、まずは、なぜいまごろになって取り違えの事実がわかったのか、という謎を、わかる範囲で解いておきたい。

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