あの有名校に激減予想! 3年後に東大合格者が「増える高校」「減る高校」

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3年後に東大合格者が「増える高校」「減る高校」(上)

 高校別の東大合格者数がほぼ出そろったが、一見あまり変化がないようで、数字の裏を読み解くと大きな異変が起きていた。今年、中学受験や高校受験をした生徒たちが卒業する6年後、3年後に、各校の実績はどう変化するか。そんなことまで見えてくるのである。

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 東大合格が中学や高校での学びの目的でないことは、言うまでもない。だが、東大が教育や研究環境も予算規模でも日本一の大学である以上、優秀な高校生が志すのは自然なことだ。そして、いわゆる偏差値のうえでも最難関なのだから、東大合格者数はその学校に通う生徒の優秀さ、および学校の“教育力”を測る一つのバロメーターになる。

 今年も例年通り、3月10日に東大の合格発表があり、推薦入試組と合わせ、3083人が合格した。合格者が多い上位20校は、掲載の表の通りである。駿台教育研究所進学情報事業部の石原賢一部長は、今年の東大入試の結果について、

「伝統校が盛り返した印象を受けます。古豪復活ですね。このところ伸びてきた学校が反動もあって、今年は少し足踏みしたという面もあるかもしれません」

 と見る。実際、上位に見慣れた名が並ぶなか、“古豪”ほど合格者を増やしている。トップの開成も2位の筑波大附属駒場も昨年より増え、特に筑駒は現役生の約半数が合格し、そのうち15人が最難関の理科三類に合格するなど圧倒的な強さだ。以下も、1954年以降、上位10校から外れたことがない麻布は、昨年より19人増え、2003年以来の100人に迫る98人が合格。栄光学園も15人増やして77人で、過去最高だった1988年の78人まであと1人と迫った。

「栄光は昨春、OBの建築家、隈研吾氏が監修した開放的な新校舎が完成。2年間のプレハブ仮校舎住まいから解き放たれ、勉強が捗ったのかもしれません」

 と進学塾関係者。

 中学受験で女子最難関の桜蔭も、ここ数年で最多に並ぶ76人が合格した。女子については、石原氏が興味深い分析をする。

「今年の東大入試の難易度は、文系は例年並みでしたが、理系はここ2年、数学が易しかったのが元に戻り、物理と化学が難化。その結果、超難関の理科三類の合格者は浪人の男子が増えましたが、理科一、二類は数学や理科で差がつかず、国語と英語ができる女子に有利になったようです」

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