麻原に“オシメを外せ!”と言ってやる――「オウム死刑囚」2人の科学者

国内 社会

  • ブックマーク

「オウム死刑囚」13人の罪と罰(6)

 弁護士一家を殺害後、オウムは総選挙に出て惨敗。国家転覆を企て、武装化を決断。生物・化学兵器の製造にも乗り出した。その中心となったのが、遠藤誠一、土谷正実の2人の科学者である。

 ***

 遠藤は1960年、北海道の出身。帯広畜産大学を経て大学院は京大に進み、遺伝子工学を学んだ。87年の入信後、麻原の四女の許嫁(いいなずけ)にもなっているから、麻原の寵愛ぶりがわかるというものだ。教団では「厚生省大臣」の地位に就いた。

 一方、そこにライバルとして現れたのが土谷である。...

つづきを読む