“孤独死しやすい人”の特徴 人知れず逝く「中壮年」たち

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悲惨な死を防ぐためには

 さて、『孤独死のリアル』の著書もあ淑徳大学の結城康博教授は次のことをぜひ伝えたいという。

「孤独死の場合、事件性を否定しきれないので、第一発見者は民生委員やヘルパーさんでも、警察で2時間ほど事情聴取されます。つまり自分で発見してしまうと疑われかねないので、まず警察に電話し、警察を第一発見者にすることです。孤独死は玄関の扉を開ける前から、ハエや臭いなどでわかりますから」

 では、自身が、あるいは親族が孤独死しないために何を心がければいいか。

「東日本大震災から半年ほど、孤独死がピタリとなくなりました。ゼロではないものの、かなり減ったのです。みんないろんな人に連絡をとり、安否確認していたからでしょう」

 という石見氏の言葉にヒントがありそうだ。長尾院長が提言する。

「何かあったときに託せる仲間を作ってほしい。近所のスナックに顔を出してお喋りするとか、メル友を作るとか、ヤクルトや牛乳をとって配達のおばちゃんとあいさつを交わしておくなど、ネットワークを築くことが大事。ヤクルトや新聞が溜まっていることだって、安否確認になるんです」

 そうして悲惨な死を防ぐことが社会の利益にもつながるのは、言うまでもない。

週刊新潮 2018年3月29日号掲載

特集「『北島三郎の次男』『大原麗子』『飯島愛』……年間3万人もいる『孤独死』の検証」より

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