ウクライナに敗北「ハリルジャパン」1分1敗も結果にこだわる必要なし
マリ戦と比べて「試合」としては機能
ヨーロッパで初開催となるキリンチャレンジ杯2018の第2戦が3月27日に行われ、ウクライナと対戦した日本は1-2で敗れた。(取材・文:サッカージャーナリスト・六川亨)
***
前半21分、相手のシュートが植田直通に当たってコースが変わる不運なOG(オウンゴール)で先制を許したが、前半41分にFKから槙野智章がヘディングで押し込んで同点に追いついた。しかし後半24分、日本は右サイドを崩され、最後は交代出場のカラファエフに決勝点を奪われた。
敗れはしたが、ウクライナ戦はマリ戦と比べて「試合」になっていた。マリ戦は初招集の宇賀神友弥を始め、大島僚太や宇佐美貴史らしばらく代表から遠ざかっていた選手をスタメンで起用。さらに「多くの選手を見る」(ハリルホジッチ監督)ため、ハーフタイムに宇賀神を(大島はケガで前半34分に交代)、後半15分は長谷部誠と宇佐美、20分に森岡亮太、25分に久保裕也と早い時間帯で5人もの選手を入れ替えた。交代で起用された選手も初招集の中島翔哉や代表1試合の三竿健斗と経験の浅い選手もいた。これでは「試合」にならないのは当然だろう。
それに対しウクライナ戦はスタメンで本田圭佑に原口元気と両サイドハーフに計算できる選手を起用。交代もケガの杉本健勇は後半11分に小林悠と交代したが、次の交代は後半19分、本田に代わり宇佐美といった具合に、出場した選手(他に三竿、久保、中島)はマリ戦を経験したことで「地に足が着いていた」ため、敗れたとはいえ「試合」になっていたのだ。
[1/3ページ]