フィギュア女王・ザギトワ効果で「秋田犬人気」が上昇でも保存会会長の深刻な“悩み”

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ザギちゃんのために!

 2月27日、《喜んで頂けるのなら私ども本家 公益社団法人 秋田犬保存会から贈犬をさせてもらいます》と自身のFacebookに書き込んだのは日本維新の会の遠藤敬・国対委員長(49)。国会議員がなぜ? と思われる方もいるだろうが、彼の地盤は関西ながら、もともと秋田犬の著名なブリーダーで、現在は秋田犬保存会(秋田県大館市)の会長を務めているのだ。

 ザギちゃんの言う通り、映画「HACHI」をきっかけに秋田犬は世界中で人気となっており、モスクワにも秋田犬保存会の支部はある。そこで遠藤会長は、日本の“本家”から贈ると宣言したわけである。

 遠藤会長の書き込みの翌28日には、今度は秋田県と大館市が、秋田犬のぬいぐるみや市のキャラクター“はちくん”のTシャツ、帽子、秋田犬缶バッチ50個など“秋田犬グッズ”をザギちゃん宛てに贈った。

 この日、ザギちゃんはクレムリンに招かれ、プーチン大統領から勲章を授与されていたが、大統領との懇談では、秋田犬の育て方のレクチャーを受けたという 。

 さらに3月1日、モスクワで開かれたオリンピックの報告会後の会見で、日本から秋田犬が贈られることを明かし、「日本のファンの皆さん、私を応援してくださった皆さん、素敵な贈り物をありがとうございます」、さらに日本語で「アリガトウ」と感謝の声を発表する。続けて3月2日、日本の外務省が、ザギちゃんに秋田犬飼育の意思があることの確認を取る。

 翌3日には、ロシア・フィギュアスケート連盟から保存会に「ザギトワの秋田犬を所有するという夢の実現に手助けしてくださり感謝します」とのメールが届いて、ようやく贈られることが決まったのである。すでにザギちゃんは、贈られる秋田犬に「マサル」と名付けることを決めていた――メスだけど。

 ともあれ、ザギちゃんに秋田犬が届けられることになって、めでたし、めでたし――というニュースを受けて、今度は国内でザギちゃんに贈られた秋田犬のぬいぐるみの人気に火が付く。

 もともと戌年の今年に向け、秋田空港ターミナルビルと大館能代空港ターミナルビルが共同開発して5000個製作した秋田犬のぬいぐるみ。これがあっという間に完売してしまい、ゴールデンウィーク前には間に合わせようと追加発注している状態だという。

 願ってもないザギちゃん効果で、秋田犬も秋田県 や大館市も注目されて、めでたいことこの上ないが、保存会の遠藤会長には気がかりな問題がある。

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