パスタ、ラーメン、ホットドッグ…“大衆食堂”化する「ミスタードーナツ」の苦境

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セブン-イレブンも失敗

 ところが、ここで重要な問題がある。一時期はミスドを駆逐するのではないかと言われていたセブン-イレブンのドーナツだが「そういえば最近、見なくなった」と思っている方もおられるだろう。

 熱烈なファンなら、現在でもパン売り場に置いていることを知っているはずだ。しかし、大きな話題になっていた時期は、レジ横に堂々と陳列されていた。

 実はミスドだけでなく、セブン-イレブンなどコンビニ各社のドーナツも苦戦しているのだ。17年11月29日には「ミスドが食事メニュー拡充 『ドーナツ戦争』下火? コンビニは『レジ横』廃止も 売り上げ低迷、共に転換」という記事を西日本新聞が掲載している。

 内容は、これまで見てきた通りのものだ。ミスドはドーナツが売れず、食事メニューの拡充で打開を狙う。コンビニ側もドーナツ売り場をレジ横から移動したり、取扱そのものを止めたりする動きが出ている――と報じた。

 この日本人とドーナツの相性が悪いという状況を、専門家はどう読み解くのだろうか。さる外食産業関係者に取材した。

「アメリカでは1950年にダンキンドーナツが創業して順調に拡大しますが、経営陣内部で対立が発生。親族が割って出る形で56年にミスタードーナツを開業します。日本では70年にダンキンが先にオープンし、翌71年にミスドが事業を開始します。しかしアメリカでは90年にダンキンがミスドを吸収合併。日本では逆にダンキンが業績不振で98年に撤退します。この日米の対照的な結果が、日本におけるドーナツ市場の潜在力を示しているのではないでしょうか」(外食産業関係者)

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