大谷翔平、メジャー挑戦でもやっぱり燻る「二刀流論争」

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「どちらか一本で…」

 大谷の先輩に当たる、元日ハム・金石昭人氏は言う。

「コントロール重視で、球が滑らないことを意識すると、投球フォームが小さくなる。具体的にはテイクバックを大きく取れなくなりますが、すると今度はスピードが落ちてしまいます。これでは力勝負が出来ない。これはもう慣れるしかない」

 なかなかの難題である。そして、

「二刀流で、とは思いますが、僕としてはどちらか一本で頑張ってほしい」(同)

 この点、先の村上氏も、

「このまま二刀流を続けると、記憶には残るけど、記録には残らない選手になってしまうでしょう。類まれな才能があるのだから、一本に絞るべき」

 と同調する。

「パイオニアになって」という意見も

 他方、

「私は二刀流へのチャレンジは素晴らしいと思っています」

 とは、MLB解説者の大冨真一郎氏。

「合格点は2桁勝利と、15本塁打でしょうか。もし大谷が二刀流で成功すれば、それを追う選手も現れるでしょう。実際、今マイナーリーグでは2人の選手がチャレンジしています。何から何まで徒手空拳ですが、“これはダメ”“あれじゃダメ”と言われながらも克服し、パイオニアになってほしい」

 とやっぱり「二刀流論争」が燻るのである。

 メジャーに挑戦してなおこうした議論があること自体、大谷の非凡さを象徴してあまりある気がするが、さて、今季の成績は――。

週刊新潮 2018年3月15日号掲載

特集「メジャーでもすべらない『大谷翔平』の『すべるボール』が笑えない」より

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