大谷翔平、課題はメジャーの滑るボール 対戦相手から“棒球”指摘も…

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メジャー特有の「滑るボール」

 メジャーでも、かように「すべらない」男・大谷。

 2月下旬から始まったオープン戦では、打者として7試合に出場し、18打数2安打。投手としては、(現地時間の)2月24日と3月2日、9日にマウンドに上り、それぞれ、1回3分の1を被安打2(1本塁打含む)2失点、2回3分の2を被安打4の2失点、3回を投げ6安打6失点。ピリッとしない数字で終えている。

 が、日本のメディアはおおむね好意的で、初戦の後は、

〈暴投被弾デビューも大谷「すごく楽しかった」〉(2月26日付スポーツ報知)

〈「勉強になった」大谷2失点デビュー〉(同スポーツニッポン)

 2戦目の後ともなると、

〈大谷8アウトすべてK〉(3月4日付日刊スポーツ)

〈大谷8アウト全部三振 「世界レベルの才能」米メディア驚嘆〉(同サンケイスポーツ)

 という具合である。

 ところが、だ。

「実は、1試合目の後、現場の大谷の評価は、失望に近いものまでありました」

 とは、これまた別の在米メジャー担当記者である。

「この時は、球が荒れ放題。31球投げたうち、14球、半分近くがボールだったんです。それも球ひとつストライクゾーンを外れていたなどではなく、明らかにスッポ抜けたボール球が多くて、1回には暴投もありました」

 これに、スタンドからは、「大丈夫か?」「カモン!」などのヤジが飛んだという。

 記者が続ける。

「メジャーリーグのボールは表面の革の材質の関係で、日本に比べて滑るのです。加えて、試合が行われたアリゾナはガラガラヘビが出るような乾燥地帯。このメジャー特有の『滑るボール』に対応できていないのは明らかでした」

 日本人初のメジャーリーガー、元サンフランシスコ・ジャイアンツの村上雅則氏も同じ感想だ。

「スッポ抜けが多く、“ボールが滑る”状態に慣れていないんだな、と思いました。エンゼルスはアップダウンという練習法を取り入れています。これは15球投げて数分の休憩を挟んでまた15球投げるという実戦的な練習。日本のように50球、60球と投げこむことをさせません。僕の感覚では、この練習ではなかなかボールの感触を手に馴染ませることが出来ないのでは、と。やっぱり今は、まずボールの感覚を身体に染み付かせるような練習をした方がいいんじゃないか」

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