栄氏が反論“私は伊調の従兄弟に謀られた” 「恐喝」「美人局」常習犯の仕掛け人
“目のやり場に困る”
「1月18日、貞友義典という弁護士の名前で内閣府に提出された告発状によると、パワハラが始まったのは2008年の北京五輪後、伊調が中京女子大(現・至学館大)から東京に練習拠点を移して以降のことだそうです」
と、スポーツ紙の記者が解説する。
「パワハラだと訴えているのは、主に3つ。まず、伊調が師事するようになった警視庁職員で男子フリースタイル日本代表コーチの田南部力への圧力です。具体的には、10年の世界選手権でモスクワに遠征中、栄強化本部長から“伊調馨のコーチをしないようにときつく命じられた”というもの。次が、伊調の男子合宿への参加禁止。最後は、練習拠点にしていた警視庁レスリングクラブへの出入り禁止です」
それに対し、日本レスリング協会は、〈当協会が伊調選手の練習環境を不当に妨げ、制限した事実はございません〉〈(田南部コーチに)伊調選手への指導をしないよう不当な圧力をかけた事実もございません〉と完全否定する文書を発表。
警視庁も、
「出入り禁止の事実はありません」(広報課)
との回答だった。
さらに、栄強化本部長自身、こう明かすのだ。
「馨が警視庁で田南部さんに指導を受けるようになると、他の選手から“集中できない”“目のやり場に困る”などの批判が出てきて、私の耳にも届くようになって……。また、ずっと2人だけで組み手の練習をしたりしているので、田南部さんは他の選手への指導がどうしても疎かになってしまっていました」
そのため、伊調と田南部コーチには、“2人での練習は全体練習が終わってから行うように”と忠告したという。
「田南部さんが女子の練習に顔を見せることもあったので、同じことを伝えました。でも、いくら言っても、結局は改まらなかった。私は、馨に対し、“男子の合宿に行くな”“警視庁の練習に行くな”と言ったつもりはありません。ただ、2人には“全体練習の時間帯はダメだ”とは言ってきた。その言葉が独り歩きし、田南部さんへの圧力と受け取られてしまったのか……。他の選手のことも考えての発言だったのですが、馨に誤解されてしまったようです」(同)
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