金メダルでも「村民栄誉賞」がもらえない… パシュート「菊池彩花」村八分騒動

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村民からは疑いの声が

 しかも、村民たちからは、なぜか、村長の言葉を疑う声も聞こえてくる。

「口では“誇りだ”“村民栄誉賞だ”と言っても、内心穏やかではないのでは」

 と言うのは、さる村民。

「菊池の父親、毅彦さんは実は前村長でして、現在の中島村長とは言うなれば犬猿の仲。村人だったら、2人の関係はみんなが知っていることです。毅彦さんが2歳違いの先輩で、小学校から高校まで同じ学校。役場に勤め出してからも、長年、上司と部下の関係でした」

 菊池の父親は、2011年の村長選に立候補し、当選している。すると、

「当時、まだ役場で働いていた中島さんのことを、社会福祉協議会に飛ばしたんです。まあ、事実上の左遷だよ。役場と言っても狭い職場だから、同じフロアに長年肩を並べていたのが良くなかったんだろう」(同)

 左遷が事実なら、中島現村長が菊池の父を恨んだとしても不思議ではない。実際、3年後に職場を辞めると、15年の村長選に立候補し、菊池の父親との直接対決に挑んだのである。

 別の村民が引き取る。

「毅彦さんというのは気のいい人なんだけど、物言いがキツイ。それで職員たちからも反感を買っていた。中島さんは、そんな毅彦さんのことをよく思っていない職員や自分の隣組などに声を掛けて、着々と票固めをしていたのです」

 結果、菊池の父親は敗北。かつての部下であり、後輩だった中島現村長が勝利を収めた。村民たちは、そんな2人の“敵対関係”の因縁を知っているため、菊池に「村民栄誉賞」や「名誉村民」を与えると今は言っているものの、鵜呑みに出来ないという……。

(下)へつづく

週刊新潮 2018年3月8日号掲載

特集「パシュート金メダルでも『菊池彩花』が『村民栄誉賞』をもらえない長野県『村八分』騒動」より

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