「将棋」と「囲碁」子どもにやらせるならどっち? 高齢者のボケ防止にも効果アリ
「将棋の街」のアンチ認知症プロジェクト
片や「将棋の街」ではアンチ認知症プロジェクトが始まった。人口26万強の地方都市で、歴代5人のプロ棋士にゆかりのある兵庫県加古川市は「棋士のまち」と銘打って全国にPRしている。7年前から始まった公式戦「加古川清流戦」では、昨年あの藤井聡太六段(15)も登場。かつてない“将棋フィーバー”を受けて市は、日本将棋連盟の協力の下で新たな試みに挑戦したのである。
「『将棋は頭にいい』とか、『認知症予防に効果がある』とよく耳にはしますが、実際どんな効果があるのかを探ろうと、昨年秋から『加古川将棋健康づくりプロジェクト』を立ち上げました」
とは、市ウェルネス推進課の担当者である。これを主導する帝京大学大学院公衆衛生学研究科の中尾睦宏教授によれば、
「フランスでは高齢者を対象にした疫学研究によって、チェスに認知症の発症を抑える効果が認められましたが、将棋の効果を検証した例はまだありません。同じボードゲームである将棋にも、効果があるのではないかと思っているのです」
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