“3人に1人は社外取締役”の新ルール 人事抗争が無意味に?
次期社長には誰が就くのか。本命は剛腕で知られる副社長で、対抗馬は国際派の専務、そして大穴は社長子飼の常務。仕事の能力よりも、自分が属する派閥の“領袖”次第で大きく左右されるのがサラリーマン人生だ。森信親長官率いる金融庁と、東京証券取引所は、そんな日本型経営を破壊しようとしている。
「今年から厄介なルールが導入されます」
こう溜息を漏らすのは、大手化学メーカーの総務・人事担当役員だ。
「金融庁と東証は、“2018年版コーポレートガバナンス・コード”に社外取締役の割合を全取締役の3分の1以上にするよう求める新ルールを導入します。...