いじめによる自殺は「殺人」か? 社会の闇に切り込む「アンナチュラル」第7話

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物語のクライマックスへ向けて

「アンナチュラル」は、一話完結型のミステリーであるが、同時に、ミコトの過去、中堂の恋人の死因究明、久部の成長という大きなストーリーラインがある。揺れ動く三者三様の心模様は、毎週少しずつ形を変えて描かれ、これこそが連続ドラマを観る楽しみであったと思わせてくれる。

 ラストシーン、中堂はついに、ミコトに恋人の死因究明の協力を申し出る。中堂の瞳は、黒い闇をたたえており、長年彼が深い苦しみの中にいたことを物語っている。かたや久部の瞳は、演じる窪田正孝の色素の薄さもあって、無垢で真摯な輝きを留めている。異なる色味を持つ2人の瞳が、ミコトの存在によってどのように変化し、あるいは浄化されていくのか。クライマックスはそこまで迫っている。

(西野由季子)

2018年3月2日掲載

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