「池上彰」忙しすぎて「働き方改革を語る資格がない」と反省? 新番組が4月から開始

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震災で引っ張りだこ

「池上さんの『いい質問ですねえ』が流行語大賞のトップテンに選ばれたのは2010年 のこと。テレ朝の『そうだったのか!池上彰の学べるニュース』での解説で生まれた台詞 で、それほど人気があったわけですが、翌11年1月に、3月一杯ですべてのテレビ・ラジオ出演を休止すると発表 しました。池上さんは以前から、『テレビの人ではなく、原稿を書くのが本業 』と言い続けていましたからね。そのための休止だったのですが、3月11日、東日本大震災が起きて、ニュースをわかりやすく解説する池上さんが一層引っ張りだこになったんです」(同・業界記者)

 同年3月で終わるはずだった「学べるニュース」は、最終回のハズだった3月16日放送分から4週連続で3時間スペシャルに 。3月17日には「池上彰くんに教えたい 10のニュース」(日テレ系) 、3月20日と27日には「池上彰の緊急報告 大震災のなぜに答える」(テレ東系) にも出演し、5月になるとウサマ・ビンラディンが殺害されたために「池上彰の緊急生放送スペシャル 世界が驚いた“ビン・ラディン殺害”日本人がわからない何故に答える!」(テレ東系) などにも出演。時代が池上さんを求めたともいえる。

「単発の番組には出演することになったので、その後も池上さんを見続けていたような気がするんですね。正式に復帰としたのは3年後の14年4月 からですが、その間にも随分とテレビ各局は池上さんに頼っていましたね」(同・業界記者)

 ちなみに池上さんの“本業”は、今年に入って出版 された単著・共著・監修・解説のものだけでも、「一気にわかる!池上彰の世界情勢〈2018〉国際紛争、一触即発編」(毎日新聞出版) 、「年表でわかる現代の社会と宗教 特別座談会」(共著・平凡社) 、「知らないではすまされない自衛隊の本当の実力」(SB新書) 、「池上彰の世界から見る平成史」(角川新書) 、「理系という生き方」(著者の最相葉月氏と対談・ポプラ新書) 、「ニュース年鑑2018」(監修・ポプラ社) 、「炎と怒り――トランプ政権の内幕」(解説・早川書房) ……明らかに働き過ぎだ。

 もっとも、テレビ出演は“本業”の宣伝のためというのは、テレビ局関係者だ。

「大変だと言いつつも、テレビに出演して顔を売ることで、池上さんの著書も売れるわけですよ。テレビでは『池上彰の~』と冠をつけ、著書の表紙には顔写真をつける。NHK記者の時にはできなかったことです。ですから、『テレビ出演を休止する』と言った時も絶対すぐに帰ってくると思っていました。相乗効果で売っていくわけですから」

 そうだったのか! さすがは池上無双。利用されるどころか、むしろテレビ局を利用?

 お体お大事に。

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週刊新潮WEB取材班

2018年2月27日掲載

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