在日中国人の“白タク”行為が増加 格安料金だけではない「意外な人気」の理由
60人を雇用した「白タク会社」も
中国人にとって、白タクはメリットが極めて多い。まず、運転手は日本に住む中国人だから言葉が通じる。そして中国国内で予約を行い、電子マネーで決済が可能だ。日本国内で円を払う必要は全くない。そして日本のタクシー会社より料金が安い。
いくら便利だといっても、日本では明確に違法だ。たとえ運転免許を持っていても、車を使った有料の送迎を行うには国交相の許可が必要になる。
だが、捜査側からすると、白タクの送迎が終わった時、運賃を払う場面を押さえることができない。中国人運転手は「友達を乗せているだけです」と言い逃れをするのが容易だ。
こうしたことなどから摘発が難しく、違法白タクは確実に数を増やしている。例えば昨年(2017年)11月に中国人男性2人を白タク行為で逮捕、起訴した大阪市の事例では、何と60人以上の中国人を運転手として雇っていた。
こうなると“白タク会社”と言ってよく、日本側の経済的損失も馬鹿にならない。対策は何か講じられないのか、全国ハイヤー・タクシー連合会の担当者に訊いた。
――連合会としては、いつ頃から中国人白タクの存在に気づいたのですか?
担当者 昨年からになります。現場の運転手から報告が上がってきました。そういう状態ですので、白タク運転手の数や中国人の利用者数など、今のところは全く分かっていません。
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