経済評論家・三橋貴明氏が自らの“夫婦喧嘩で逮捕”の顛末を語る

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個人攻撃とネットの“相性”

 最後にネットの光と影について質問した。

「ネットでの言論活動には、利点が少なくありません。例えばグラフが自由に使えます。私の言論はデータ提示が不可欠ですが、書籍だと図版の組版はかなりの手間なんですね。ミスを犯せば、印刷した本の修正は不可能でしょう。しかしネットなら簡単に治せます。逆に問題点ですが、ネットは個人攻撃を容易にするツールだと再認識させられました。相手を名指ししない抽象的な表現、あやふやな印象操作で他者を貶めることが可能で、民事でも刑事でも名誉棄損の訴訟が難しいのです。法整備が後手に回っていると指摘せざるを得ません」

 三橋氏は「データを提示せず、印象で経済を語る危険性を訴え続けてきましたが、印象操作で私の名誉が毀損されたというのは皮肉です」と苦笑する。講演のキャンセルは起きたが、最新作の刊行は予定通りに行われる。三橋氏は「ネットで語られる妄想は無視し、可能な限り関係者に償いを続けます」と締めくくった。

週刊新潮WEB取材班

2018年2月20日掲載

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