金当確! スケート「小平奈緒」を支援する「足長おじさん」

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オランダ修業の際も…

 そんな小平の現在の所属先は、企業ではなく、長野県松本市にある「相澤病院」である。

「今では周りから、“すごい広告塔だね”なんて冗談を言われることもあって、ちょっと困惑しますね」

 そう語るのは、相澤病院の相澤孝夫理事長(70)。

「時々、選手がその所属企業のテレビCMに出ているのを見ますけれど、選手によってはああいうCM撮影なんかもストレスに感じる人がいるんじゃないかな」

 09年初め、信州大卒業後も結城氏の指導を受けるため、小平は地元での雇用先を探していた。そんな彼女に手を差し伸べたのが、相澤理事長だった。

「彼女に対しては、毎月の給与の他に、住居費用や遠征費用など、スケートにかかるあらゆる面で、可能な限りの支援をしています。一応、病院のスタッフということになっていますが、最初から働いてもらうつもりはありませんでした」

 4年前のソチ五輪の後、オランダで修業したい、と相談された際には、

「“病院に留学制度があるからそれを利用したらどうか”と伝え、実際、その形での2年間の留学となりました。現在、彼女に支払っている給与は年収ベースで500万円以上。渡航費用なども含めると、年間2000万円から3000万円くらいでしょうか」

 それでいて見返りを求めないのだから、まさに「足長おじさん」。2月18日に行われる女子500メートルは現地で観戦するという。

週刊新潮 2018年2月15日号掲載

特集「『平昌五輪』雪原のROE交戦規定」より

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