小学校「8万円制服」問題が示す学校の闇――古谷経衡氏が斬る「極論の温床としての学校」

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8万円制服の波紋

 銀座にある泰明小学校の制服が高額すぎる件が、物議を醸している。賛否両論というよりは、批判的な意見が圧倒的に多いようだ。「見た目が9割」なんだし、一流の制服を――という校長の気持ちもわからなくはないが、それにしても一式8万円とは非常識だ、極端に過ぎる、というのが大方の感想だろう。

 なぜ校長は、極端な方向に突っ走ってしまったのか。

 そもそも教育現場には、極論を生む性質がある、と見るのは古谷経衡氏だ。新著『日本を蝕む「極論」の正体』の中で、古谷氏は、おかしな極論は「外部から監視や点検がなく、競争のない閉鎖的な空間」から生れる、という説を述べ、中でも日本の小・中・高の教育現場が代表例にあたる、としている(以下、引用は同書より)。...

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