「宇野昌磨」祖父が“転べ!”の願掛けをするワケ

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 道を究めんとする者には、得てして風変わりな振舞いが見受けられる。こちらの孫と祖父もまた然り。五輪初出場の宇野昌磨に、あろうことか「呪いの願掛け」をするのは世界的画家の祖父である。その真意は?

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 年末には、全日本選手権2連覇。史上初となる「4回転フリップ」を引っ提げて檜舞台に挑む宇野には、“意外な弱点”があるという。と言っても、氷上の話ではない。

「それは野菜と英語です」

 とは、さるスケート連盟の関係者。

「宇野は『体が本当に必要だと思ったら勝手に食べたくなる。今はそうではない』などと口にするほど、筋金入りの野菜嫌い。かつて長野で強化合宿が行われた際、新鮮な高原野菜が食卓に並んだのに、彼だけは断固として手を付けませんでした」

 およそアスリートらしからぬ偏食であり、続けてこう明かすのだ。

「また別の合宿中、グループごとに英会話の練習をしていた時、英語が大嫌いな彼は、その最中に鼻血を出したことがありました」

 世界と伍していくには実に心許ないのだが、そうした嗜好の宇野に、こちらも一風変わったエールを送るのが、愛知県犬山市に住む洋画家の祖父・藤雄氏(90)である。二科展入賞は二十数回、カンヌ国際展グランプリも受賞した画伯は、かつて本誌(「週刊新潮」)に愛孫の活躍をこう評していた。

〈最終目標は五輪で金を取ること。だからそれまでは『全部転べ』と言っている。世界で初めての4回転が跳べたといっても、まだ“術(じゅつ)”でしかなく、何十回も跳んで失敗し、感性を表現できる境地に達しないと極めたことにはならない〉

 高みを目指す自身の創作活動と、通じるものが大いにあるというのだ。

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